鶴の恩返し


先週の土曜日の学びの基地での出来事です。

とってもシャイでナイーブなAくん。ちょっとした変化も苦手なお子さんでした。
その日は新しいお友だちがいたこともあって、最初からイヤイヤモード。
運動をスタートしてからも、ちょっとおふざけモードでした。
少し頑張りつつも、お友だちからおふざけに突っ込みを入れられては、また崩れ・・・
そんなことを繰り返しつつ、頑張っていました。

しばらくして、Aくんは運動でふざけ半分、少し難しい技にチャレンジ。
すると、見ていたお友だちが「おっ、すごいね!」とほめてくれました。
照れ笑いをしつつも、真剣に頑張り始めるAくん。
その後の運動もいろんなチャレンジをしていました。

しかし、最後に難関が待っていたのでした。その名も「大縄跳び」
タイミングに合わせて跳ぶのが難しい・・・
案の定、Aくんは途中で引っかかってしまい、ショック・・・。
その場に寝転んでしまいました。
いつもならここから立ち上がるのにとても時間がかかります。

しかし、その日は違いました!
お友だちからの「頑張れー」という声援。みんなが立ち上がるのを待ってくれていました。
そして、ナイスタイミングで一緒に運動していたお兄さんが手を差し伸べてくれました。
みんなの助けがあって、自ら立ち上がる事ができました。そして、自ら2回目にもチャレンジ。
さらに最後には「みんなで跳ぼう!」と新しいお友だちにも声をかけて、一緒に跳びました!!

グループの力ってすばらしい。子どもたちがお互いに響き合って、その場を乗り越えました。
先生は心の中では嬉し泣き。

運動が終わった後のティータイムでは、みんなで仲良くお茶を飲み、お菓子も食べました。
頑張った後のおやつの味は格別だね。


これで終わりかと思いきや、もう一つ嬉し泣き。

ティータイムが終わり、お片付けをして後は帰るだけ。
いつものように、洗い場にコップとお皿を持って行ったAくん。
しかし、なかなか洗い場から出てきません。
コップとお皿を置くだけなのに、どうしたんだろう?トイレかな?

よーく耳を澄まして音を聞いてみると。「ジャー、カチャカチャ・・・」??
ん?
んん?

洗い場のドアを開けると・・・
なんと、Aくんが洗い場に置いてあったコップとお皿を洗ってくれていました!

「ありがとう!Aくん。」とみんながほめると、

「あー、もう、見ないでよ!」と少し怒り気味のAくん。

「どうして見ちゃったの?」とAくん。

「いや、どうしてって言われても・・・。」と先生とお父さん、お母さんは少し困り顔。

「鶴の恩返しだったのに・・・。」とAくん。

一瞬「ん?」とみんなが思ったけど、「あー!!!なるほど!!!!」
わかった瞬間にまた嬉し泣き。そして、みんな笑顔になりました。

水しぶきで濡れた洗い場も、
置き場所がわからなくて、そのままシンクに置いてあったお皿やコップも、
何よりも輝いて見えました。最高にきれいなプレゼントをありがとう!

Aくん。これからもたくさん運動して、一緒に泣いたり笑ったりして大きくなっていこうね!

1日の活動で、何度も感動をくれたAくんに感謝。
これがあるから、この仕事はたまらない。

鎌倉・雪ノ下 学びの基地 松井匠


コメント

このブログの人気の投稿

地域生活をめざす青年期のアセスメント

発達が心配な子どもの就労にむけた支援を考える

自ら気づき学ぼうとする主体性を高める