母はスペシャリスト

こんにちは。
林教室での放課後デイの一コマをご紹介します。


予定の時間より遅れてしまったFくん。

「遅くなっちゃった。ごめんなさい。」
と慌てた様子で入室しました。

ここ、C-Baseは、何時に来てもよいのですが、
Fくんは、自分の想定と違うことをしたことで、心穏やかではいられない様子でした。
急いで着替えて、運動を始めましたが、まだ、気持ちは収まりません。

「友だちと遊んじゃったから、遅くなっちゃった。遊ばなければよかった。もう、友だちと遊んじゃいけない。」
口調がだんだん激しくなります。
そこで、お母さんは穏やかな口調で話しかけました。
「Fくんは、間に合わなくて、悔しかったのかな?」
一瞬、言葉が途切れたFくんは、はっとした表情で顔を上げ、
「チョー悔しかった。」
母は続けます。
「そうか、悔しかったんだね。友だちと遊んでいるとき、楽しかったから時間が過ぎちゃったのかな?」
「友だちと遊んでいるときは楽しかったんだよ。だから、楽しいことを優先してしまったんだ。」
「楽しいことを優先してしまうことは、誰にでもあるよ。人間って、そういうものなんだね。みんなにも聞いてごらん。きっと同じだよ。」


Fくんは、じっくり自分の気持ちと向き合うことができ、落ち着きを取り戻しました。
周りの人たちからも、
「あるある。よくある。」と聞き、
その後、すっきりした表情で運動に集中するFくんでした。


小学生の頃、湧き出るイライラを収めることができなくて困っていたFくん。
じっくり自分の気持ちと向き合うことができるようになった姿に感動しました。
「気持ちノート」「状況整理ノート」をとおしたやりとり、ブログアップなど、
毎日の療育をコツコツ積み上げた成果です。


中学生になり、背も伸びたFくんの姿がまぶしく見えました。


鹿島真知子

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