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高等部3年生の実習生との活動

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 トライフルは,就労支援事業と生涯学習の場です。  今月は,高等部3年生の現場実習の受け入れが始まりました。 今週の社内作業では,教材製作の受注作業である時計パーツの組合せを行っています。 個人別の課題学習で用いる教材づくりです。先輩達と一緒になって取り組んでいます。  また,企業実習にも,できる限り同行していく予定です。 発達障がいの特性, 個々の特徴に配慮して,「仕事をする」という経験をしっかり積んでいきたいと思います。  そのとき,一番に気をつけていることは,メンバー一人一人の意図の理解の困難さを知ることです。ちょっとしたことだとしても,1つ分からないと不安になりますし,手が止まってしまいます。 たとえば,丁合い作業では,以下のような内容です。 ・取ることが分かる ・1枚ずつ取っていくことが分かる ・重ねることが分かる ・重ね方に順番があることが分かる ・検品することが分かる ・検品で不具合があったときにどうするか分かる ・完了するまでの量,時間が分かる ・材料不足が生じた時の対応が分かる ・自分の役割が終わったらどうするか分かる また,帯止めの作業の場合は,以下のとおりです。 ・仮止めのゴムを外すことが分かる ・止めるための紙をどのようにセットするか分かる ・どのように折り込めばいいか分かる ・どこにシールを貼ればいいか分かる ・どのくらい強く締めればいいか分かる ・破れるなど不測の事態に,どう対応するか分かる ・止め方にミスがあったとき,どう対応するか分かる ・商品の並べ方が分かる ・商品の出来高の数え方が分かる  分かりやすい教材製作のお仕事でも,これだけあります。 今週は,2つの企業実習にもチャレンジするので,1つずつのお仕事に対して, 丁寧に分析して,メンバーと理解を深めたいと思います。

自分で判断する習慣

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 トライフルは,就労支援事業と生涯学習の場です。  将来の自立した生活に向けて,トライフルのご家族からは, 次のような青年像があげられました。 ・自分のことは,自分でできる青年 ・自分の思いを伝えられる青年 ・やりたいことに挑戦する青年 ・自信をもって生活する青年  これまで療育を積み重ねてきた方々ですから,子ども達は認知面・行動面が整い, 様々な活動に参加することが出来るようになっています。 そして,個性化から社会化への学びを進める段階まで進み, 今は, 心と体の発達のバランスをもって,自我の発達をすすめていく段階です。  でも,子ども達は,ある局面では自信が無くて動揺したり, うまく言えなくて怒ったりすることがあります。他者がそれを支えるシーンが多いことは否めません。 行動レパートリーが不足しているので,少ない反応オプションによって対応してくることもあるし, 周囲が過介入になることにもなってしまいます。 心と体の発達のアンバランスさを,他者を支えている場面に遭遇するたび感じる課題です。  トライフルは,今この時期だからこそ,機能的な場面の中で 適応行動を増やし, 行動障害が起きないように配慮することを重視している毎日です。 その上で,職業スキル・職業準備スキル・生活スキルの習得を目指しています。  そのキーワードは,『自分で判断する習慣』です。 自分でできることは,完了するまで自分で実行する。 さらには,やるべきかどうか,自分で判断して活動する。 そのために,まず,一人一人の理解する力を把握して,環境調整と学習を重ねます。 そして,自分で判断する機会,やり遂げる機会をあちこちに組み入れていきます。 課題の難易度よりも,自己判断によりやり遂げる経験を積むことを重視して, 自己信頼を高めていこう! 今週の実習でも,1つずつ評価改善を重ねていこう。